当店紹介

こんにちは!
埼玉県戸田市で主に大型トラックのタイヤ交換を行っています、タイヤセンターとだです。
もちろん乗用車も対応していますよ。

ホームページはこちらです。

脱輪事故が増えている


国土交通省のデータによると、脱輪事故は年々増加しており、平成26年の45件と令和5年の142件を比較すると100件近くも増えていることがわかります。

なぜ脱輪事故が増えたのか解説します。

脱輪事故は冬におきる


上記の画像データも国土交通省のデータとなりますが、脱輪事故は冬季に集中していることがわかります。

また、車輪脱着作業後一か月以内に事故が発生していることもわかりますね。

そして脱輪事故が起きるのは94%左後輪です。
実は2010年にJIS方式(日本規格)からISO方式(国際規格)へと締め付け方法が変わっており、脱輪事故が増えているのはそれ以降なのです。
世界のうち95%がISO方式で脱輪事故は防げているわけで、JIS方式が優れているわけではなく、ISO方式への理解が少ない整備工場やユーザーが増えているのが原因の一つだと考えられるでしょう。

事故の原因は大きくわけて3点あります。
・潤滑剤塗布未実施、不適切
・トルクレンチ等不使用
・ホイール・ナット等清掃未実施

潤滑剤塗布未実施、不適切


ISO方式では座金とナットの間にオイルを塗布し、それをなじませることで締め付け力が得られるようになっています。
そのため、座金がそもそも固着していたり、ねじ山に損傷やのびがあると適切な締め付け力が得られません。
その仕組みを理解せずそのまま使用したり、オイル塗布し忘れたりすることも脱輪事故へ繋がります。

トルクレンチ等不使用

大型トラックは脱輪事故防止のために、トルクセッターという工具を使用して締め付けをするのが一般的です。
もちろん弊社でもそのように締め付けをしています。

国土交通省の上記データを見ると事故が起きたトラックを所有している運送会社の37.5%がトルクセッターを使用して締め付けを行っていないことがわかります。
タイヤ専業店では12.5%、整備事業者では15%。
トルクセッターは高価な工具ですが、大型トラックのホイール取付作業の確認はトルクセッターを使用して行うようにしましょう。
トラックユーザーでトルクセッターをご用意するのが難しい場合、タイヤ交換してから50キロ~100キロ走行後、交換した店舗へ行き、増し締めを依頼するようにしてください。

ホイール・ナット等清掃未実施


ハブ面のサビをそのままにして締め付けを行うとサビの分だけきちんとトルクがかからず緩んでくることがあります。
脱着の際にサビや汚れをきちんと落とし、適切にオイル等を塗布してはじめて、きちんとしたトルクで締め付けたことになります。

また、劣化が著しいボルトやナットは交換が必要です。
車検などの際に指摘された場合、必ず交換するようにしてください。

弊社の脱輪事故防止への取り組み

・潤滑剤塗布未実施、不適切
弊社では潤滑剤として主にHS-300を使用しています。
HS-300はいすずから発売されている、ボルト折損やナットの緩み(脱落)を予防することができる潤滑剤です。
実は1本3,520円もするのですが、それでも採用されるだけの性能をもった潤滑剤です。
(車種や状況によってエンジンオイルを使用することもあります)

・トルクレンチ等不使用
弊社ではトルクセッターを複数台用意しています。
作業忘れがないよう、トルクセッターを使用した後にチェックを入れる用のマーカーも一緒に常備しています。

・ホイール・ナット等清掃未実施
弊社にはピットが3レーンあるのですが、ホイールとナットを清掃するための工具も3レーン分用意しています。
1レーンに2~3セット分清掃用具を用意することで、作業するべきタイミングで作業できるようになっております。

最後に

大型トラックの脱輪事故はトラックに関わる人すべての意識で防ぐことができます。
加害者も被害者もつくらないために、注意していきましょう。